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Column 07 | 2021.01.10
グラつくことがなければ、ブレたっていい。



火を見ていると心が落ち着き、それを囲めば胸襟が開かれ仲間との話が止まらなくなる。

楽しさ幸せエンドレスだ。

これがただただ薪に火を付けて燃やしているだけなのだから、なんとも不思議でならない。

そんなわけで、この正月休みの間、揺ら揺らと動く火で暖をとりながら考えたことを少し書き残しておこうと思う。

「ブレることはよくない」といった言説を時々見かけことがあるが、個人的にはそうは思わない。なぜならば、自然の世界を見ればブレるのは当たり前のことだからである。

自然の世界のものは基本的にブレている。そして、私たちは風や音や火などブレる世界(揺らぎの世界とも言う)の中で日々を過ごし生きている。

思うに、火を見ていると多くの人が心を落ち着かせるのは、人はブレるのを感じたり見たりするのをお母さんのお腹の中にいる時から好き好むためだ。

植物にいたっては風に当たってブレることで成長ホルモンが分泌され成長をしていく。

逆に言うとブレることがなければ成長していかない。

したがって、私はブレることはむしろ生物が生きていく上で当たり前のことだと思う。

多分、よくないのはブレることではなく、グラつくこと。

大きな地震を感じた時がそうであるように、グラつくと不安定で何もすることができない。

何もできないから精神的にも不安になってしまう。

だから、ブレることは否定しないが、グラつくことはよくない、というのが私個人の見解である。

では、グラつかないためにはどうすればいいのだろうか。

そのためには必要なものが「根っこ」だ。

山に生えている木を観ればよく分かる。

根っこが強く張れてさえすれば、風に当たって、しなったりブレれたりすることはあるにしても、グラついて大きく揺れ動くことはない。

人間も多分一緒で、根っこがあれば木と同じようなしなやかな動きができる。

世の中の動きを見ていると、

自分は何に関心があり、どんな浪漫や夢を抱いていて、どんな日々を過ごしたいのか(あり方)をベースにしながら、働き方、仕事やプロジェクト、他者との関わり方(動き方)を考えるトレンドが着実に広がってきているように思う。

「何をやっているのか」「なぜやっているか」をSNSで淡々と表明している企業や人には、もしかすると今重要視すべきことが感覚的にでも見えているのかもしれない。

「根っこ」は、このような「在り方」と言い換えることもできる気がする。

「根っこ」のある暮らし、をしている人はとてもおおらかだ。

それはきっと、自分が「根っこ」に支えられていることで周りを支える余裕が生まれ、それを当たり前のこととしてできるようになっているからなのだろう。

どんなに刺激的な情報が増えようとも、どんな時代が来ようとも、しっかりと「根っこ」を張って、ブレながら、周りの人たちが心地いいと感じるバイブスを発していきたい。

そんな風なことを考えた正月であった。

写真・文:tanaka shingo







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