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Column 04 | 2020.10.10
期待値の低いところに注目する。



先日、知人から八幡屋礒五郎の七味唐辛子をお土産にもらった。

八幡屋礒五郎は長野県善光寺にある七味唐辛子の老舗である。

以前善光寺の本店を訪れた時に感動したことをふと思い出した。

何に感動したのかというと、

「七味唐辛子缶」のキーカラーを大胆に用いたビビットな「買い物袋」だ。


情報が爆発したせいで消費が鈍化していると言われるようになって久しい。

選択肢が多すぎると買う側に迷いが生じるのは当然のことだろう。

このような時代だからこそ「口コミ」が重要で、商品の「ファン」を作り「シェア」されることを物売りする側は考えなければいけない。

ところが、ファンを作ることもシェアしてもらうこともそう簡単なことではない。そこには買い物をする側の心の機微を捉えサービスをトータルにデザインすることが求められる。

思うに今「顧客満足」だけでは口コミは起きない。

ではどうすればいいのか。

口コミを発生させるには、顧客を「熱狂」させなければならない。

そして、熱狂させるためのヒントは「顧客の期待値の低いところ」にある。

要するに、期待値の低いところに注目して、そこを徹底して攻めるのだ。


例えばこの袋。

お会計を済ませるまで、こんな素敵な袋がもらえるとは私は一切の期待もしていなかった。

欲しかったものが善光寺にある素敵な店舗で買い物ができた。

これだけで私は十分満足だった。一般的にも、買い物袋に期待する人はそう多くないだろう。仮説の域は出ないが、八幡屋礒五郎はここに目をつけたのだと思う。

少なくとも、私はこだわりの袋のおかげですっかり熱狂してしまった。

だからこそその時の感動を今もまだいみじくも鮮明に覚えていて、こうして記事も書いている。何を隠そうファンになった。

善光寺に行くことがあれば再び買うだろうし、他の人にも強く薦めるだろう。

当然、人の価値観には大きな差があり一様ではない。

私のように惹かれる人、ただのショッパーとに終わる人がいる。

しかし、提供する側の気持ちが伝わる人は必ずいる。

モノをモノだけで売っても売れない時代だ。

カスタマージャーニーとカスタマーの心の動きを細やかに捉え、サービスデザインをしていくことが物売り側には求められている。

そして、サービスのレベル全体を押し上げていくことがブランディングとなる。

そんなことを改めて思った次第である。

写真・文:tanaka shingo







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